20201120 天声人語 奇っ怪な英語
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天声人语 11/20 奇っ怪な英語
SF作家小松左京の『明日泥棒』に、奇っ怪(きっかい)な日本語をしゃべる宇宙人が出てくる。ゴエモンと名乗るこの人物は、様々な話し言葉を大急ぎで棒暗記(ぼうあんき)したとのことで、登場からこうだ。「コンツワ! けっこうなお天気でありおり侍(はべ)り」▼
在科幻小说作家小松左京的作品《明日小偷》中,有一位日语奇奇怪怪的外星人登场。他自称五卫门,并临时死记硬背了一些口头表达,导致登场一开口便是“你嚎!今天天气真好哉”
上は洋服で下はハカマという珍妙(ちんみょう)な格好も、彼なりに日本を研究した結果だ。郷に入れば郷に従えと言おうとして「汝(なんじ)らの国の諺(ことわざ)に、ゴーにいればストップにしたがえと……」。実は恐るべき超能力の持ち主なのだが▼
他上穿西装下着日式裤裙,别看这装扮稀奇古怪,也算是他研究日本文化后的成果了。有一次,他想说“入乡随俗”,一开口却是:“尔等国家的谚语里有一句:想进入走的话,必须先随停”,但就是这样的人物,却拥有着惊人的超能力。
ゴエモンほどでないにしろ、英語話者から見れば奇っ怪な言葉が我が国に氾濫(はんらん)しているようだ。改善を求めて通訳や研究者が「日本の英語を考える会」を発足(はっそく)させた。そのウェブサイトを見ると「Go To トラベル」がやり玉(やりだま)にあがる▼
虽然不及五卫门这种程度,但是在英语使用者看来,日本现在充斥着奇奇怪怪的英语。一些译员以及研究者建立了“日本英语反思委员会”,以求改善现状。我看了一下他们的主页,发现“GO TO TRAVEL”成了一个活靶子。
toの後に来る(いたる)べきは、京都や学校といった目的地を表す(あらわす)名詞だからだ。ウィズコロナやハローワークなど和製英語は世に多く、必要な情報が外国人に伝わらない恐れがあるという。変な英語もご愛敬(あいきょう)と言ってはいられないか▼
因为“TO”后应该接“京都”或是“学校”这类表地点的名词。现在“With corona”“Hello Work”这类日式英语变得越来越多,因此很多必要的信息恐怕难以传达给外国人,看来现在也不是说“就算是奇怪的英语也要接纳”的时候了。
カタカナ語でもう一つ気になるのは、悪い印象を薄める意図をときに感じることだ。国民総背番号(こくみんそうせばんごう)がいつしかマイナンバーになり、感染爆発でいいのにオーバーシュートと言う。行政発の新語にはとくに用心(ようじん)したい▼
还有一点令人在意的是,片假名有时可以柔化一些有负面印象的东西,比如,不知从何时起,“国民编号”变成了“My Number”,说“感染爆发”大家也能懂,却偏要用“overshoot”,希望政府在创一些新词的时候要格外小心。
いまカタカナで人々を煙(けむ)に巻くとしたら……。えー、コロナとエコノミーの問題に関しましては、GoToイートとマスクをコラボさせることによりソリューションを見つけたい、かように考えます。
现在若是要用一些片假名来蒙人的话,“有关corona和economy的问题,希望通过GO TO EAT和mask的配合,找出一些solution”,就会变成这样的感觉。
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SF作家小松左京の『明日泥棒』に、奇っ怪(きっかい)な日本語をしゃべる宇宙人が出てくる。ゴエモンと名乗るこの人物は、様々な話し言葉を大急ぎで棒暗記(ぼうあんき)したとのことで、登場からこうだ。「コンツワ! けっこうなお天気でありおり侍(はべ)り」▼
在科幻小说作家小松左京的作品《明日小偷》中,有一位日语奇奇怪怪的外星人登场。他自称五卫门,并临时死记硬背了一些口头表达,导致登场一开口便是“你嚎!今天天气真好哉”
上は洋服で下はハカマという珍妙(ちんみょう)な格好も、彼なりに日本を研究した結果だ。郷に入れば郷に従えと言おうとして「汝(なんじ)らの国の諺(ことわざ)に、ゴーにいればストップにしたがえと……」。実は恐るべき超能力の持ち主なのだが▼
他上穿西装下着日式裤裙,别看这装扮稀奇古怪,也算是他研究日本文化后的成果了。有一次,他想说“入乡随俗”,一开口却是:“尔等国家的谚语里有一句:想进入走的话,必须先随停”,但就是这样的人物,却拥有着惊人的超能力。
ゴエモンほどでないにしろ、英語話者から見れば奇っ怪な言葉が我が国に氾濫(はんらん)しているようだ。改善を求めて通訳や研究者が「日本の英語を考える会」を発足(はっそく)させた。そのウェブサイトを見ると「Go To トラベル」がやり玉(やりだま)にあがる▼
虽然不及五卫门这种程度,但是在英语使用者看来,日本现在充斥着奇奇怪怪的英语。一些译员以及研究者建立了“日本英语反思委员会”,以求改善现状。我看了一下他们的主页,发现“GO TO TRAVEL”成了一个活靶子。
toの後に来る(いたる)べきは、京都や学校といった目的地を表す(あらわす)名詞だからだ。ウィズコロナやハローワークなど和製英語は世に多く、必要な情報が外国人に伝わらない恐れがあるという。変な英語もご愛敬(あいきょう)と言ってはいられないか▼
因为“TO”后应该接“京都”或是“学校”这类表地点的名词。现在“With corona”“Hello Work”这类日式英语变得越来越多,因此很多必要的信息恐怕难以传达给外国人,看来现在也不是说“就算是奇怪的英语也要接纳”的时候了。
カタカナ語でもう一つ気になるのは、悪い印象を薄める意図をときに感じることだ。国民総背番号(こくみんそうせばんごう)がいつしかマイナンバーになり、感染爆発でいいのにオーバーシュートと言う。行政発の新語にはとくに用心(ようじん)したい▼
还有一点令人在意的是,片假名有时可以柔化一些有负面印象的东西,比如,不知从何时起,“国民编号”变成了“My Number”,说“感染爆发”大家也能懂,却偏要用“overshoot”,希望政府在创一些新词的时候要格外小心。
いまカタカナで人々を煙(けむ)に巻くとしたら……。えー、コロナとエコノミーの問題に関しましては、GoToイートとマスクをコラボさせることによりソリューションを見つけたい、かように考えます。
现在若是要用一些片假名来蒙人的话,“有关corona和economy的问题,希望通过GO TO EAT和mask的配合,找出一些solution”,就会变成这样的感觉。
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